ゲイがその趣味と嗜好を活かして、ゲイバーなど水商売中心で働くことも多いものです。それは個人の価値観の問題でもあり、生き方の選択でもあります。そういった生き方は否定されるべきではありませんし、楽しんでその世界で働くのも個人の自由です。

さて、ゲイが一般的なアルバイトで働くことのメリットとデメリットについて考えてみます。アルバイトだと、仕事外の不適切な因習や付き合いに縛られることがありません。その会社のすさんだ雰囲気にとらわれなくても、きちんと仕事をやっていれば、それが職場でのダイレクトな評価につながります。企業そのものの理念はきちんとしたものであっても、従業員全てが立派な考え方をしているとは限りません。社員同士のインフォーマルな人間関係の中では、時として、倫理的に許されない発言や冗談がまかり通っていることがあります。

ゲイに対する差別、女性蔑視の発言も人権意識高いゲイの人は許しがたいと思うでしょう。いつまでも独身なんだとアルバイトだと、からかいの対象になる可能性もぐんと減ります。したがって、ゲイの人が正社員で既存の差別的価値観に縛られて仕事をするよりも、こういった求人に応募するのはある意味正しい選択です。アルバイトといっても不安定な生活を強いられるだけではなく、最近企業は臨時社員にも様々な働き方の可能性を門戸として開いています。アルバイト、契約社員のまま店長になり、それなりの待遇を受けることもできます。社風が合っていればアルバイトから正社員に応募してもいいのです。ゲイにとってはアルバイトで働く選択肢は賢いと言えます。